▼アービトラージ

 前回書いた投資方法の実践。まず下のチャートを見て下さい。新日鉄と神戸製鉄と2銘柄の差を示したチャートです。期間:120営業日分(一番左が最新の株価で、一番右が120営業日前の株価)

この2銘柄の相関係数は0.914。かなり高いです。この2銘柄を使ってアービトラージもどきをやってみます。


新日鉄の現在株価:428円
神戸製鉄の現在株価:379円
この2銘柄の120日間の平均株価差が31円
現在の2銘柄の株価の差が49円


ⅰ 新日鉄を空売り
ⅱ 神戸製鉄を現物買い


これで株価の差が平均値の31円になるまで待ちます。31円になった時点で


ⅲ 空売りしていた新日鉄を買い戻す
ⅳ 神戸製鉄を現物売り


例えば
【新日鉄が450円】
【神戸製鉄が419円】
まで上昇した場合。


ⅲで22円の損失
ⅳで40円の利益
合計18円の利益


逆に
【新日鉄が400円】
【神戸製鉄が369円】
まで下落た場合。


ⅲで28円の利益
ⅳで10円の損失
合計18円の利益。


このように、アービトラージではマーケットのモメンタムに左右されず確実に利益を出せます。ただし、この手法で利益を出そうとしたときには


① 2銘柄間の価格差が確実に縮まる
② 2銘柄が同じ動きをする


の2つが前提条件になります。(一物一価の法則が成り立つ場合は、2は不要。完全なアービトラージになる)

今は先行きがまったく見えないマーケットなのでこの投資方法は比較的有効性があるかもしれません。